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 小心者である。

 前回の『木枯らし』のお題に突っ込みを入れたあと、言わずもがなのことを書いたかな……と後悔する程度には小心者である。
 しかも、いつもほど文を見直さなかったせいか、投稿後に言葉にミスがあることに気づき、さらに落ち込んだ。突っ込んでおきながら情けない……。
 骨子にかかわる箇所ではないのでしれっと直しました。

 さて、今回のお題は『閉ざされた日記』。
 SNSやブログで秘密のアカウントを持ち、日々の想いを書いている人は、万が一のことがあったとき身内に見られる可能性を考えるだろうか。
 遺族がデジタル遺産の確認のためスマホやパソコンのロック解除を試したり、業者に依頼することもあるらしい。もし日記を覗かれて、プライバシーの侵害!とあの世から叫んでも聞こえない。

 自分はデジタルでもアナログでも日記はつけていない。かつてノートに書いていたものは、これを残しては死んでも死にきれないと思って処分した。
 このアプリで書いたものを身内に読まれるのも恥ずかしい。何せ小心者なので、どんな顔をされるか気になる。その時にはもういないのに。

 さらに見られたくないものといえば電子書籍アプリ。鍵をかけられるアプリもあると聞く。
 そこまでドン引きされる作品は買っていないつもりだが(自信はない)、本棚は日記ほど雄弁ではないにしろ的確に人となりを語る。
 
 余命が分かったらすべて闇に葬るのだが……。


『閉ざされた日記』

1/19/2024, 4:31:46 AM