夜空を駆ける 【あの空撃が胸を鳴らして】ある夏の雲ひとつない夜空を火の玉が空を舞い、弾け、揺らした。みんな空を見上げて笑っていたのに君だけは、俯いて泣いていたんだ。僕がみるべきは上じゃなかった。前を、隣を、君をみるべきだったのに。あそこが運命の分かれ道だったと知って、僕はいてもたってもいられなくて、その場からいち早く逃げ出したくて。まだ氷点下の空気を掻き分けてただがむしゃらに走り抜けた。
2/21/2025, 1:20:00 PM