「七夕」
「たなばた」あるいは「しちせき」。節句での読み方だと「しちせきの節句」が正しいらしい。
いわゆる織姫と彦星の日、って認識だと語弊がある? お仕事をサボったらこんなふうに好きな人にも年1でしか会えなくなるんだよ、って戒めのためにできたお話だよね。あれ、認識ズレてるかな。
昔は8月にやっていたけれど、太陽暦に合わせて7月に前倒しになったっていう話をよく聞いた。幸か不幸か、結果的に梅雨の時期に被ることになってしまったとも。それじゃあ年に1回の逢瀬すらままならないのでは……なんて、ちょっと織姫と彦星ふたりに同情してしまった時もあったね。こう見えて純粋な年頃があったんだよ、なんて聞かれてもいないのに言っちゃったり。
いわゆるジューン・ブライドもそうじゃないっけ。海外だと天候が穏やかだから式を挙げやすいけれど、日本だと絶賛梅雨の時期に被る。
なんでもかんでも欧米化していいってわけじゃなかったらしい。
「短冊書けた?」
「全く思い浮かばないから無地で出していい?」
「ダメに決まってんだろ。せっかく用意したんだから、3億円欲しいとでも書いとけ」
「いや、生々しすぎるでしょ。織姫と彦星が無事で出会えますように、とでも書いとくか」
「イマドキの織姫・彦星だったら、スマホとかで毎日連絡取り合ってんじゃねーの? 令和だぞ」
「真面目に仕事しろや。短冊それにしよ」
「僻みかよ落ち着け。もう世界平和って書けばいいじゃん」
(いつもの3人シリーズ)
7/7/2024, 12:18:55 PM