元始、女性は実に太陽であった。真性の人であった。今、女性は月である。他によって生き、他の光によって輝く、病人のような蒼白い顔の月である。
深い眠りから目覚め、時計を確認すると、14時を過ぎていた。
高校1年生の冬休み、それは、自由に過ごせる至福の時。外に出ることも誰かと会話することもなく、自分のやりたいことを好きなだけする。やりたいことと言えどできることは限られており、ショート動画を見続け、飽きてきたら読書をし、またショート動画を見て…これの繰り返しである。
いつもと同じように過ごしていると、気づくと27時になっていた。この時間になると情報をインプットするのが疲れてくるため、自分の思想を展開させていく。
この時、世界が空白となり、孤立する。惑星も何も無い宇宙を彷徨っているような感覚で、不意に自分の行いを振り返る。他人が生産している動画あるいは文章を目に通すことで毎日を過ごすことができている、つまり私は他によって生かされている。
そんなことを考えていると、時刻は29時。顔をあげるとカーテンの隙間から電灯の光がほんの少しだけ私を照らしていた。暗闇に浮かぶ私の一部を少しだけ。
カーテンを開けると、とおくとおくとおく離れた空に三日月が浮かんでいた。
誰にも見られることのない時間に顔を現す三日月。貴方は何時まで美しくいられるの?
1/9/2026, 5:32:00 PM