虹子

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日陰から

てんとう虫が歩いてきて言った。

「喉が渇いたわい」

すると上の方にあるサトイモの大きな葉っぱから

ビー玉のようなまぁるい水滴がひとつぶ

彼の上に転がり落ちた。

水のビー玉はてんとう虫をすっぼり包みこむ

一瞬びっくりしたてんとう虫は、水だと気がつくとこくこくと飲み干して

「あぁ美味しかった。ありがたや」

天を仰いでそう言ってから、勢いよく羽ばたいていった。

瑞々しく艶めく赤い背中に、七つの星がきらきらと輝いている。

1/30/2025, 6:47:55 AM