女学生の命と引き換えに僕の魂を込めた日記。僕に限りのない時間を保証する物。
正直、ただの虐められっ子で惨めな女の命が“コレ”に相応しいとは思えないが、高尚な僕が永遠の生命を手に入れることに貢献できたのだから、これが彼女にとって最も名誉なこととなるはずだ。
本人にその自覚はないのであろうが、余程この世に未練があったのだろう。今ではあの時居た女子トイレにゴーストとなって存在し続けている。
初めこそはあの瞬間のことを誰かに告げられる可能性を危惧していたが、なんとも間抜けなことに僕や蛇のことには気がついていなかったようで他の人間にこのことが知られてしまう恐れは無くなった。
そう思ってあれの存在を放置し続けていたのが良くなかったのか。日記を他人に預けたのが良くなかったのか。日記を使う者が現れたのが良くなかったのか。
ほんの小さな綻びから少しずつ、少しずつ、大きな穴となり僕の日記は破壊されてしまった。あの忌まわしき子供如きに僕の魂が1つ消されてしまった!たかが12歳の子供なんぞに!
#閉ざされた日記
1/18/2024, 12:40:01 PM