愛花

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冬は一緒に
ふたりきりで
温泉に入りながら
雪景色を感じたい

夜の露天風呂で
ふたりで
しとしと
降り続く雪の中で
温泉に入る

静けさと
落ち着いた雰囲気の中で
ふたりで
雪空を見上げながら
恋愛を語り合う

あの頃の記憶は
忘れてはいないよ

ふたりは
この露天風呂で出会った
わたしは
ひとりで
オリジナルソングを歌っていると
今のあなたが拍手をしてくれて
わたしの声が
美人のように綺麗で好きと
なんの躊躇いもなく言ってくれた

もっと聴かせてほしいと
何度もアンコールをされて
わたしは歌い続けていた

しかし
わたしは歌い続けているうちに
意識がなく倒れてしまった

気がついたときには
わたしはベッドの上にいた

俺のせいで
すごく悪いことをしてしまった
だから責任を取る
もっとあなたの歌声を聴きたい

俺があなたを有名にすると宣告してくれた

それがあなたにとっての責任の取り方

それから
有名になるために
あなたは色々やってくれた
しかしながら
有名になることさえも
全然ダメだった

今思えば
騙された気がする
有名にさせると言って
わたしの歌声が好きとか言って
ナンパしたんじゃないの

でも
あなたは
いいひとで
話しやすく
楽しくて面白いひとだから
いいかなって
なんだかわたしもあなたに似ている

そんなことをふたりで考えながら
話をして
今日は結婚記念日

ふたりが出会った
この露天風呂で
思い出話しに
楽しさの中で
笑い合っていた



  











  

12/18/2024, 11:19:35 AM