さよなら、と恋人の隣で呟いた
愛娘の隣で眠るあなたに
そっと闇を見つめ光を思い出す
私にしか見えないような歪な恋を
淡いわね 甘いわね
苦くて強烈な決意なの
あなたの匂いに魂が嬌声をあげる
あなたの指先に全身が喘ぐ
ひとつだけあなたがくれる
毎朝の魔法
「 」
私の名前 苗字で呼ぶのね
愛ならばまっすぐだわ
恋ならば拗らせてるの
恋人は言うのよ
「幸せそうだね」と
愛せるのなら幸せなの
見ていられるならもう十分ね
私が何を望んでるかって
あなたが今日も眠れること
恋人と指を絡め
またあなたを思い出してしまう
薄れゆくあなたの影を
心の片隅で
いつか忘れるわ
最後に抱きしめたあなたのことなんて
きっとね だから元気でいて
あなたの顔を思い出して
これでおしまい
笑ってみせる
さよなら、
6/3/2024, 3:06:09 PM