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『雪を待つ』


ふと遠くの山々を見れば紅葉から雪山へと移り変わり、
冷たい風が私の頬を撫でた。

この季節になれば心做しか胸がぽっかりと、何か空いた空虚な気持ちになる。

そんな空白を真っ白な雪は埋めてくれる。
私をも覆い隠さんとする雪は秋を隠し、春を待つ。

そんな雪を、ずっと待っている。

そして、いつか私に春の日差しが来ることを願って──








12/15/2024, 1:18:12 PM