スマホの写真アプリから
容量の警告が来た。
警告文の言うことには
写真が多いので不要な物を削除するか
容量を増やしなさいとの事だ。
容量を増やす=課金ということになるのだろう。
渋々不要な写真を削除することにする。
写真アプリの中は、旅の景色や日常風景、季節の花、食べたもの等などの写真が並んでいる。
自分の興味の対象がズラリと並ぶその姿は、いろとりどりである。
色の洪水の中、不要なものはないか確認していると、
不思議なことに、不要なものを探すという基準からズレていく。
写真の中は、たくさんの思い出が詰まり過ぎている。
旅行で撮った景色たちを見て
「あぁ、ここ。行くまで遠かったなぁ」
「この時は暑かった/寒かった」
「登るのが辛かった階段だ」
カフェなどで食べたスイーツの写真を見て
「このケーキ美味しかったなぁ」
日常で見つけた良い景色(夕日や虹等)の写真は
「タイミングが良かったなぁ」
「ノスタルジックな感じが好き」
沢山の花の写真を見て
「この植物園、広くて綺麗だった。もう一回行きたいなぁ」
写真と共に思い出や思いが蘇ってきて
どれも削除し難い。
まだ空き容量は30%あるのだから
削除はまた今度にしようよ。
そう囁く自分の声に私は首肯してアプリを閉じた。
11/18/2023, 11:16:01 AM