僕には視える
君と共にいるそれが
君とは長い付き合いだけど、君にはそれが視えたことがないようだ
壮厳な姿をして、君の背後に浮かぶ守護霊
君を危険や不幸から守ってくれる
君は自分を運がいいほうだと言うけど、それは守護霊のおかげだ
そして守護霊は僕に対して、普段の壮厳さとは裏腹に、実に柔和な笑顔で手を振る
自分で言うのもなんだけど、主である君への僕の普段の行いがいいのだろう
何かの間違いで君の機嫌を損ねた時が、ちょっと怖いけど
でも、君といるのも楽しくて、守護霊の表情を見るのも楽しくて、二倍の楽しさを味わうことができるのは素晴らしい
それでとても幸せな気分になる
守護霊は意外と表情が豊かなのだ
そして、どうやら君と一緒の時、守護霊は僕のことも守ってくれているらしく、たまに疲れ気味になっている
心配になるけど、すぐに元気になるのは、君が楽しそうにしていることで、霊力が戻るからかな
ともかく、君と守護霊のおかげで僕の毎日は常に楽しさで溢れている
そんな話を君にしたけど、まあ信じないだろう
本当のことだけど、君は冗談だと思って笑う
守護霊を見ると、口に人差し指を当てて、「シー」、と言っている
守護霊はどうやら、存在を知られず、影の立役者でありたいようだ
それが守護霊の望みなら僕は黙っていよう
これからも、君と、もうひとりと、楽しい生活を続けられたら、それで満足だ
4/3/2025, 11:25:54 AM