アポロ123号!

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─突然の君の訪問。─

夏ももう終わりが近い。
いつだって、僕の隣には君がいた。
本当なら、今日だって隣に居るはずだった。
思い出したって、虚しいだけなのに。
何処にでもいたはずの君が、
何処を捜しても見当たらない。

もういいだろ。
いくら苦しくとも、どうしようも無いんだから。

分かってる。分かってるけれど。

頬を伝う涙が地に落ちたとき。

ピンポーン

チャイムの音がする。

「    」

僕を呼ぶ声がする。

『出ちゃダメだ…!』

そんな声が聞こえたけれど、
僕の足は既に動きだしていた。

「久しぶり」

そう言ったのは僕だったか、アイツだったか。
意識が、曖昧で。
何だかふわふわしていて、心地良い。
その時の僕はきっと、世界で一番しあわせな顔をしてたと思うんだ。

『本当に?』
「うん、本当に」

だって、やっと出逢えた。
僕がこの手で仇をとるんだ。

8/28/2024, 11:50:11 AM