「ただ君だけ」
※ 4/17 「静かな情熱」にかかるお話。
僕は根暗で髪もボサボサに伸びてジメジメしたオーラを纏っていて、クラスメイトからは腫れ物のように扱われる。
人と関わることは苦手だから今の環境は正直ありがたい。
ただ1人を除いて。
隣の席のギャルの子は僕に毎日必ず話しかけてきて、ちょっかいをかけてくる。
ある日、彼女が話しかけてきたけど、いつもより静かだった。体調が悪いようだ。
すると、つるんでいる友達が集まってきて、放課後遊びに誘っていた。
彼女のことが見えていないのだろうか、あんなに体調が悪そうなのに。
仕方ないと思い、彼女の手を引いて保健室へ連れていく。
教室に戻ろうとすると、服の裾を引っ張られた。
「…ありがとう。めっちゃ優しいよね。君のかっこいくて優しいとこ、わたしだけが知ってるんだ!へへっ。」
顔を真っ赤にして僕に笑いかけた。
君だけだよ、めげずに僕に近づこうとする人は。
あぁ、もう可愛すぎて無理だ。そろそろ、降参しようかな。
5/12/2025, 11:17:05 AM