やるせない気持ち
父親が乗せられたパトカーを追いかけて
転んで、泣いているいる少女がいた。
その少女が、いじめを受けて泣いていた
そこから這い上がりたくて嘘をついた
ワタシハ何処かの国のプリンセス
いつか、お父様とお母様が迎えに来てくれる
そんな、精一杯の生きる魔法のような嘘を
包帯のような嘘を見破って。
「嘘は泥棒の始まり」と言う人がいる
やるせない気持ちになった。
けれど、きっとその嘘が包帯のような嘘の
包帯が解けてその子の傷があらわになっても
変わらない人はきっといる、その時初めて
本当の幸せを豊かさをその子は知ることが出来る。
それが、神様からのギフト。
父親が去った家で、記憶の奥に
薄ぼんやりと、ある父親の背中を見つめる少年がいた。
その少年が、父親になろうとする時
その背中の人に会いに行った。
別に、謝罪を求めた訳でも理想の父親を求めた訳でもなかったけれど…傷ついてしまったその子は、やっと、はじめて父親に想いのたけをぶつける、喫茶店の椅子は真っ直ぐに大きな音を立てて倒れた。
「野蛮な!」と眉をひそめて言う人がいる
やるせない気持ちになった。
けれど、父親は微笑んで椅子を片付けて
「喫茶店の椅子を蹴飛ばすんじゃない、もう子供じゃないんだろ」と言った。
そうして、「優しくありたい正しい人の中で疲れたら俺のところに来いよ」と笑っていた。
その子は、少し気持ちが楽になって、知らなかった父親の背中を知ることが出来た。
それが、神様からのギフト。
常識、正論、正義そんなものを越えてしまうのが人の心、だから戦争も犯罪も根絶は難しい…
それを、救えるのが人の情け。
令和6年8月24日
心幸
8/24/2024, 9:30:37 PM