ハル

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上る朝日に虚しくなり、沈む夕日に私は昂る。
太陽と月が代わり番こで私に視野を与えてくれる。なんてロマンチックなんだ。
朝日を喜べなくなったのは、マイナスの経験からではない。日の出と共に花鳥風月の描写が始まる。その大地に沸る生命力が空っぽの私を強制的に満たしてくれる。だから、朝日が昇る頃、己の伽藍堂に虚しくなるのだ。
夕日が沈む頃、私は生命の躍動から解放される。そして、一夜を凌ぐだけの活力を夕日が優しく注いでくれる。今日も生きたのだという達成感と誇りに、月夜の静寂に帰れる期待に、私は昂る。

4/7/2024, 1:08:02 PM