ふわふわのもち

Open App

ほうと白い息を吐く。
立ち上るそれはすぐに風に散らされて消えてしまう。
まるで星に紛れてしまったように見えて不思議な気持ちになる。
寂しいような、誇らしいような、どこかむず痒くて手放しがたい、不思議な気持ち。
見上げた空は遥か彼方まで見えてしまいそうなほどたくさんの星が輝いている。
小さく大きく、届きそうで届かない輝きは泣きたくなるほどに綺麗だ。
孤独に潰されそうな心を連れ出した光に目を閉じる。
この孤独も寒さも星空も、何一つ特別なものでは無いはずなのに。
目を見開いて、もう一度星を見上げる。
胸を貫くこの衝動じみた感動は、きっとこの日この夜だけの特別なんだと思えたんだ。

1/21/2023, 1:42:37 PM