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ショッピングモールに入っている、和菓子屋さんでショーケースを見ていると、何やら背中に痛いほどの視線を感じる。
「何だろう?」
と、そっと振り返ると、鋭い眼差しでこちらを見ている男性がいる。
「え?誰?何でこっちを見ているんだろう?」
私、何かした?でも、心当たりはないし…。
心当たりはないものの、何かされても怖いので、買うものをさっさと買って、その場を離れた。
「何だったんだろ?」
鋭い眼差しを向けられていただけで、声を掛けられたりもせず、わけがわからない。
「まだ、いるのかな?」
気になって和菓子屋さんに目を向けると、先ほどの男性が、私が買った物を手にしているのが見えた。
「嬉しそうにしてる…あ、もしかして」
私が買ったのは、1日の個数制限がある物。男性が鋭い眼差しを向けていたのは、私がショーケースにいたために、それがあるのかないのか。が見えず、どいてくれ。って思っていたか、全部買うんじゃねえぞ。って思っていたから。だったりして。
自分の考えを、自分で否定し、クスクス笑いながら、私は家に帰るのだった。

10/16/2024, 6:44:55 AM