#14 『sweet memories』
久しぶりに訪れた古い駅のホーム。
昔と変わらない風景の中にポツンと忘れられたビニール傘が置かれていた。持ち主はもういないだろう。その傘は、どこか寂しげに見えた。僕もここに何か大切なものを置き忘れてきてしまったような気がした。それは、過ぎ去った時間かもしれないし、もう二度と会えない人との思い出かもしれない。
あの頃の賑やかだったホームの喧騒はもう聞こえず、ただ列車の通過する音だけが、寂しさを際立たせる。忘れられた傘が、置き去りにされた切ない記憶をそっと語りかけてくるようだった。
---切なさのsweet memories---
5/2/2025, 12:31:55 PM