無知と無邪気を身に着けて、味方につけて。
穏やかに紡がれる言葉が、やわらかな棘を残すように痛みを添える。あなたの心を満たすものが何なのか、知る由もないまま。繰り返し紡がれる声に耳を傾けた。
言葉の奥にある本音も、そのぬるい皮膚の向こうにある心も、分かりっこない。受け取れるのは、その声だけ。内側から吐き出された音だけ。
目を伏せたくなる自分の気持ちと、何度目かの溜め息。裏側なんて知らない。何を問えるでもなく、無知を装って、笑って。ただあなたの声を聴いている。
〉子供のように
10/14/2022, 2:56:06 AM