時雨

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本当は信用してないんじゃないか、私は仲間だと思われてないんじゃないか、誰も助けに来てくらないのではないか…そんな考えが、脳裏を掠めて動きが止まった。


刹那、
「…馬鹿みたい」
思わず笑みが溢れた。


伊達に10年も一緒に過ごしてきたわけじゃない。
喜びも苦しみも乗り越えて、時には喧嘩だってしてきた。これであの人たちが私を見捨てたというのなら、否、助けに来なかったその時は、すなわち私たちの部隊が全滅したということだ。

「私を精神的に追い詰めるところまでは、いい線行ってるわ…でもおあいにくさま!一朝一夕で崩れるほど、あの人たちへの信頼は薄くないのよね!」

3/22/2024, 4:59:18 PM