ある日、友は云った。
正義の対義語は悪ではない、もう一つの正義だ、と。
彼は歴史の造詣が深いので、さぞ高名な哲学家の格言かと
期待したが、どうやらゲームかアニメが出典らしい。
出典がどうであれ、この言葉は正しそうだ。
歴史は勝者によって清く書かれ、
敗者は否応なく悪として描かれる。
敗者も馬鹿ではなかっただろうから、
彼らなりにも信条があったのだと思う。
私がいつも辛気臭い顔をしているのは、
いつも悪の方を考えているからだ。
ひとに迎合するような性格でもなし、
意見は頑なで曲げられもしない。
どう考えても、正義にだけはなり得ない。
こうやって、チラシの裏で憂さ晴らしする程度の日々さ。
お題「哀愁をそそる」
11/5/2023, 8:55:44 AM