もちもち

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力を込めて

この言葉を聞くと思い出す。運動会の綱引きを。
先生はよくこう言った。
「力を込めて引っ張りなさい」

私は正直綱引きが苦手だった。
手が縄に擦れて痛いし、転んだら怪我しちゃうから。

そんな競技を義務教育でやる意味を考えてみた。

チームでひとつの縄を全力で引っ張る。
みんなで同じ方向に体重をかける。
きっと協力してとかなんちゃらなんだろう。

協力って言葉は嫌いじゃないけど、好きではない。

協力するって一見魅力的だけど本当に協力している人が何人いるんだろう。

それはただの「みんながやっているから」ではないだろうか。

「今は多様性の時代」「個性が大事ですよ」
そんなことを教師はよく言うが、時代に合わせてしゃべってるだけではないのか。

その教師は学校から出て、この世界を生きる一人の誰かとなった時、無意識にでも差別をしたりすることはないのだろうか。

私が1番好きな先生の言葉がある。

「大人を信じちゃいけない。だから先生のことも信じすぎないで。大人だって嘘をつくから。」

そんな先生は、私が見てきた3年間で一度も嘘をついたことがなかった。
生徒に頭を下げて謝れるような人だった。
そして、クラスのみんなは先生を尊敬していると言っていた。

10/7/2024, 12:14:45 PM