茹で落花生

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タイムマシンを開発し、
たった今一人目のタイムトラベラーを送り出した
科学者ポール氏が、記者たちの質問に答えている。

そんな中、1人の記者が立ち上がり、
こうポール氏に言葉を投げかけた。

「貴方は大変なことをしでかしましたね。」

「なんです?」

「タイムマシンなんて、開発されるべきじゃなかった。」

その一言で会場の空気は少しばかり凍りついた。


「例えば、彼が誤ってあの時代の人々に
ぶつかったとしよう。
その時点で、ズレが生じる。」

「ズレ?」

「すると、本来12時00分に横断歩道を渡っていたはずが、彼にぶつかったせいで、12時01分に横断歩道を渡ることになるんだ。」

「それは大変なことです。
もし、その渡った男が1分のズレで、交通事故によって亡くなったら?」

記者は興奮した様子で更にこう続ける。

「つまり、1つの血筋が途絶え、
現代から人が消え、
存在しなかったものとして扱われるんです。」

だが誰も、まともに取り合わなかった。

「すぐにわかります。
貴方達はただ、盲目的に技術の進歩を追い求めてる
タイムマシンが、それの一例だ。」

「貴方は、悲観主義というものですな。
そしてそれに取り憑かれている。
なぜ技術の進歩を素直に喜べないのです?
人類にとって大きな一歩というのに。」

「すぐに、誰かが消えますよ。」






タイムマシンを開発し、
たった今一人目のタイムトラベラーを送り出した
科学者ブラウン氏が、記者たちの質問に答えている。


そんな中、1人の記者が立ち上がり、
こうブラウン氏に言葉を投げかけた。













1/22/2026, 4:10:36 PM