NoName

Open App

こんな夢を見た(オリジナル)

夢オチエンドほど興醒めな事はない。

7年ほど週刊誌で連載していた漫画作品だった。
独特の世界観で、魅力的なキャラがいて、格好良い敵がいて、印象的な戦いがあった。
手に汗握って、泣いて笑っていたのに。
まさかの夢オチ。

創造の産物なので、実在しない事などハナから承知のはずなのに、なぜ夢オチエンドが許せないのだろう。
実体を持った人物としての想像が、とたんに二次元の紙っぺらに感じてしまうからだろうか。
それとも、ただの他人の夢妄想だった事実を突きつけられて冷める(覚める?)のだろうか。

とにかく、僕はひどくガッカリした。
雑誌を閉じて、本棚に羅列した単行本に目を向ける。
お気に入りの巻を取り出してペラペラとめくってみたが、ワクワクはもう取り戻せなかった。
(売るか)
目を閉じて、漫画をパタンと閉じた。

目を開けると、目の前に天井が見えた。
(?!)
困惑して身を起こす。
そう、僕は布団に横になっていた。
サラサラした手触りの布団を手に、僕は唖然とした。
(まさか、夢オチの夢?)
漫画雑誌を確認しようと周囲を見回して、自宅の自分の部屋でない事に気づく。
「ここ…どこ?」
その声に応えるようなタイミングで、部屋のドアが開いた。
「よう、目が覚めたか」
「!!??」
今さっきまで読んでいた漫画の主人公の友人の敵ポジションのキャラがいた。実は一番好きなキャラだ。
絵柄が独特の漫画だったけれど、目の前の人はちゃんと三次元で成立していて、そのキャラだとわかる造形をしていた。
(なんで?!)
頬をつねってみたが、痛い。
(夢じゃない?!)
「オイオイ、何つねってんだ。面白いな」
彼は途中で死ぬキャラなので、時間軸は最終回よりだいぶ前のようだった。
(もしや、生存ルートありか?!そのための異世界転生?!なんかそんなアニメ見た気がするな?!)
僕は密かにガッツポーズをした。
(燃えてきたぁ!)

1/23/2026, 12:13:21 PM