堕落吐き

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私は星空に語りかける。
星空は、静かに私の話を聞いてくれるから。
今日食べたランチが美味しかった話。気分の上がる曲を見つけた話。最近彼氏が冷たい話。
嬉しい話も悲しい話も、ただ黙って聞いてくれる。

ねぇ、今日さ。
彼氏と別れたんだよね。
でも薄々そうなるとは思ってたんだ。
……。
別にいいよ。一緒にいても苦しかったし。
しばらくは自分のために時間を費やそうかなぁ。

言葉とは裏腹に何故か涙が零れ落ちる。
こんなはずじゃなかったのに。そんな思いが頭の中を駆け巡る。

泣かないで。
僕がいるよ。
それに、君は笑顔の方が何倍も綺麗だよ。

驚いた私は声がする方へ目を向ける。
きらきらと光る、空に溶けてしまいそうなほど綺麗で、それでいて優しい目をした青年が微笑みかけていた。
名前も知らない青年に縋るように声を上げて泣いた。
次の日、青年はいなくなっていた。
夢だったのだろうか。
それでもいい。
私はまた、君に話しかける。

『星空』

7/5/2023, 2:45:34 PM