これは小学校に入学する前に起こった話である。その日は春休みだったため、趣味である読書をしていた。午後の5時までは春休みを生活しているうえでこれと言った変化はなかった。しかし5時を過ぎるとある変化が起こる。いつも5時に帰ってくるはずの母が帰ってこないということだ。私は何かあったのではないかと心配した。しかしその心配は不要だった。母は6時に帰ってきた。手には何か持っていた。そして帰ってからすぐ、
[はい、これ欲しかったでしょ]
と言い私に欲しかった本を渡した。遅く帰ってきた理由がわかると同時にとても嬉しい気持ちになった。嬉しくなっていると母が
[これから小学校頑張ってね。]
と声をかけてくれた。それを知った瞬間私母の優しさに包まれたと感じていた。母は私を応援するために時間とお金を使ってくれたのだ。そのことを今でも覚えているため今もその本は家にある。
5/24/2025, 7:50:09 AM