狭い部屋…
…
ゆっくりとじっくりと　考え事をする時は
狭い部屋がいい
丁寧にのんびりと　時間をかけてコポコポと
お湯を沸かして　珈琲の香りに包まれながら
壁に　背中をつけて　座る
小さなテーブルがあれば　それでいい

頭の中を整理する
落ち着いて　深呼吸して　熱い珈琲を一口
ゴクンとまず飲んで
たくさんのアレコレを　文字にして書き出してみる
浮かんだ事　思い出した事
思いついたこと　やらなければならない事
急ぐ事　反省するべき事　伝えたい事

狭い部屋の狭い天井を眺めながら
背中とは別の向かいの壁を見ながら
部屋に入ってすぐ突き当たる窓を見ながら
一度　自分もまんまるく小さく縮まって
部屋の一部になってみる
まずは　落ち着いてみよう

昔　押入れの上段に登って　少しだけ戸を開けて
自分で創り出した闇の中に溶け込むように
秘密基地に来たような気持ちを　取り戻す

誰にも気付かれない
静かな空間
まるで宇宙みたい
なんだ　そっか　宇宙から見下ろした今の
この狭い部屋で　うんうん唸って
考えを練り込んで頭を悩ませている全ての事なんて
ちっぽけじゃ　ないか

ごちゃごちゃに絡まったモノは　ただ
手元から　一つずつ　紐解いて行けばいいんだよね
さっき書き出したモノをじっと見る
やっぱり　自分には　この狭さがちょうどいい
狭い部屋こそ　落ち着く

今後　物凄く広すぎる部屋で暮らしたとしても
あの　押入れの上段の宇宙へ行ける闇の空間の
心を落ち着かせる癒しを忘れることは　ないな…
悩んだり　考え事が重なったら
とりあえず　狭い部屋へ　レッツゴー！だ




*読んで下さり　ありがとうございます*

6/4/2024, 10:56:35 AM