白蓮

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無気力で、どうしようも無い日々を送っていた。

一日の終わりに、洗濯物を干しに外へ出るその瞬間だけ唯一正気に返り、そこで初めて、昨日から一日の時間が経っていることに気づく。

物干し竿にハンガーをかけながら、ふと、このまま室内に戻らなければ頭がすっきりしたままでいられるのではないだろうかという考えが頭をよぎる。
だが結局、全て干し終わる頃にはそんなことは忘れ、涼しさを求めて部屋の中へ帰っていく。

完壁な生活とは存在しないわけで、そんなものはもう求めていないが、常に最低限ギリギリを保っている生活というのは、やらなければならないことを一つや二つ終わらせたところで完壁には近づかない。
当たり前の線引きさえ下げてしまっている暮らしは、まずマイナスを0にするところから始まるのだ。

寝る前に、少し悲しくなって、明日が楽しくなるように何か考えてみる。
美味しいもの食べたいなあと思った。
手に持っていたスマホにメモしてみる。

次にそれを見返したのは翌日の寝る前のことだった。
昨日の自分が無邪気で、まるで他人のようで、明日に希望を持っていたこと、それを達成してやれなかったことが悔しくて、涙ぐんでしまった。

ほんの小さな願い事すら叶えることは難しかった。
でもまだ、明日こそはと思える。
逆に、締切がないくらいがちょうどいいのだ。
明日も叶えられないなもしれないけど、
それでもまあ、いいか。
と思った。

7/7/2025, 1:23:17 PM