ずっとここにいるけど、私には秘密がある。
とても人気者だけど、お化粧をしている時だけ。
普段はすっぴんなのでほとんど見向きもされない。
でも、気分が浮かれるとお化粧をしてちやほやされたくなる。こんなのが秘密?
こんなのは秘密でもなんでもない。
私が人気者になる秘密のひとつが浮かれたときにするお化粧?もしかしたらそうかも知れないけど、それは私にとって秘密ではないのだ。
昔に、どのくらい前か忘れちゃったけど、わたしがここに運ばれて来たとき、それが、そのことが秘密なのだ。
私の秘密?いえ、あの人の秘密。
私が綺麗に咲くようになったのは、あるものが埋められているからだ。
それはあの人の秘密。
お題『桜』
4/4/2025, 6:22:57 PM