家に帰って先ずやることは金魚の餌やりだ。
この金魚は、息子が金魚すくいでもらってきた。
もちろん息子世話に飽きて、私がやっている
金魚たちは、自分が帰ってると、待ってましたと言わんばかりに催促してくる。
こちらにも準備というものがあるのだが、全くお構いなしだ。
そして充分な餌を食べれば、用がないと言わんばかりに知らんぷり。
薄情なものである。
次にやるのは水換えだ。
金魚はよく食べるのですぐに汚れる。
なので2週間くらいで一回水換えするのが普通だが、ウチの金魚はよく食べるので、すぐに汚れてしまう。
本当は餌を制限すべきなんだろうけど、金魚の催促に負けて沢山あげてしまう。
だから割と頻繁に水換えをしている。
汚れた水を吸い上げている間、金魚は特に反応しない。
まるで、息子の部屋の掃除している時の、息子の様子そのものである。
食べ物も掃除もやってもらって当然。
熱帯魚のことを自分の子供という人がいるが、言いえて妙だ。
水換えするたびに思うことがある。
金魚はこうやって世話をしてもらっていることを、感謝することがあるのだろうか?
なんか少しだけきれいになったな―、と思ってってるだけなのだろうか?
息子に置き換えて考えたら、それであっている気がしてきた。
たまには感謝の言葉くらい欲しいが、無いものねだりだりろうか。
何だかなあとも思いつつ、カルキ抜きした水を入れようとして、あることを思い出す。
今日は金魚のために糞を分解するバクテリアを買ってきたのだ
カルキ抜きした水に混ぜる。
効くかは分からないが、メーカーを信じよう。
そしてゆっくりと水槽に注ぐ。
愛情たっぷり(?)のバクテリアだ。
じっくり味わうといい。
そんな私の気遣いも全く気づかないように、金魚は悠々と泳いでいた。
そんな様子を見てると、なんだかどうでも良くなってくる。
まあ、元気であればそれでいいのだ。
そう言えば、今日は息子のためにジュースを買ってきたのだった。
愛情たっぷりのジュースなんだけど、やっぱり感謝の言葉は無いんだろうな
そのことに不満に思うんだろうけど、美味しそうに飲む姿を見たら許しちゃうんだろう
そんな事を思っている自分が妙にだけおかしい。
少し笑いながら、私はコップにジュースを注ぐのだった。
12/14/2023, 9:58:45 AM