幸せとは自分の境遇に納得できることだと思う。
人間とは貪欲な生き物で、それこそ満たされていても更なる充足を求めて貪欲に動き続ける人間だ。肥大化した底無しの欲求は誰にも止められない。知能が増し、欲望も増した。
幸せがほしい。幸せになりたい。
今の境遇を知り、納得すればおのずと満たされるはずなのに。人間はそれを選ばない。自分の置かれている状況は理解できても、その瞬間が持つ幸せを理解するだけの能を持ち合わせていない。貪欲に動き続ける。
そうしていくつもの争いが起きたし、いくつもの技術が生まれたし、いくつもの人が搾取されていった。
一概に幸せを「悪」とは言えない。
それでも──
──もう少し謙虚に生きるべきではないかと思う。
己の幸せを理解して、慎ましく生きるべきだ。
「幸せ問答」
作・照守皐月
1/4/2025, 1:44:51 PM