わに。

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『糸』

「ねぇ、私達ってほんとに赤い糸で結ばれてるの?」

「当たり前だろ恋人なんだから」

「でも私、運命って感じじゃないなと思って」

「はぁ?お前俺のこと好きじゃなかったってのか!?」

「そうじゃなくって、」

「もういいわ」

「なんでそうなるの、」

私の運命の人ってほんとにいるのかな。

赤い糸で結ばれてるの?

そうとは思わないんだけど、

「え、なにこれ、毛糸?」

危ないなぁ集めないと。

「あ、すみませんありがとうございます!」

「いえいえ、」

「毛糸をなんで持ち歩いてるんですか?」

「あぁ〜、ちょっと、ね?」

「あー、編み物とかですか?」

「あ、いえ、違うんですよ、笑」

「え、じゃあなんですか?」

「恥ずかしながら、赤い糸を信じてて、なぜ持ち歩いてるんだと思われるかもですが、笑」

へー、この人赤い糸信じてるんだ。

あれ、この人ともしかしたら運命だったり?

なわけないか

「もしかして、昔仲良かった
ひよちゃんだったりしますかね、?」

「え、まさるくん……?」

「はい、そうです」

「え、久しぶりですね、」

「えー、嬉しいなぁ、何年ぶりですかね?笑」

「18年ぶりじゃないですか?」

「えー、すごい久しぶりですね」

あれ、もしかしてほんとに運命?

「僕達ほんとに赤い糸で結ばれてたり?」

「もしかしたら運命だったかもですね!」

6/19/2025, 10:11:31 AM