蜘蛛の巣張る、夏の日。あんな人生、嫌でこんな人達が、嫌でどこに行くかも決めずに飛び出した、夏の日。どれだけ走ったのか。どれだけつまづいたのだろうか。それすらも分からないほどに、ただ走った。メラメラと自分の体力を炙り出す陽がしつこく追って来るみたいで、余計に走った。やがて走り終えた先は果てしなく海が続いていて、もう走れなかった。広く深い海は、二度とこのばしょから出られない事を物語っていた。楽園は、ないことをお題 楽園 より
4/30/2023, 11:50:41 AM