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わたしはねこである。なまえはマルゲリータ。どうやらわたしの主がすきな食べ物らしい。(わたしはたべたことはない)

マルゲリータのマルちゃんとよばれている。マルちゃんと呼ぶならマルゲリータではなくマルでよかったのではないかとおもうが、主のこだわりがあるらしい。

きょうもきょうとて主のひざでのんびりしているわたしだが、主がたまにはさんぽに行こうというのでさんぽに行くことになった。よそのねこはさんぽに行くことはないらしい。わたしには考えられない。

主のじゅんびができた頃をみはからって、足にすりよってみる。主はこのしぐさに弱い。一撃必殺、ようするにいちころである。なんかよく分からない巻き物をからだにつけて(これがきゅうくつ)、主がリードをしっかりともってから玄関を開ける(べつに逃げたりしないのに)。

今日の天気は晴れだが、ところどころくもっている。快晴というより、晴れ。わたしはこのくらいの天気がすきだ。

右をみて、左をみて、いざ出発しようと思っていたら隣の家の黄色いもふもふで大きな花を見つけた。近づいてよくみてみたいのでにゃーと可愛く鳴いて、わたしに着いてくるように主をゆうどう(チョロい)。近くで見ることができた。
とても大きい。わたしの顔よりもっと大きい。真ん中は茶色くもふもふしている。花びらは黄色くたくさんある。とても綺麗だ。黄色と茶色の組み合わせもとても綺麗である。
ふんふんと堪能していると、主がこれは「ひまわり」という花だと教えてくれた。あったかくなってくると咲く花だそうだ。咲き終わるとハムスターとやらのご飯がとれるらしい。味は渋いそうだ。
楽しそうだが、寂しげな顔をしてひまわりをみつめる主。

そういえば最近主からかわったにおいがする。香水でも変えたのだろうか。でも主は香水はつけないタイプだから、恋人でも出来たのか?にゃふふ…ニヤリと笑うわたしを、主は切なくみつめる。

この時は、死のにおいなんて知る由もなかった。

6/26/2024, 8:01:26 AM