飛べない翼を持って生まれた私達。いつか、本当に飛べると思っていた子供時代。挫折を味わった中学時代。諦めを覚えた高校時代。夢とは違うものに追われた大学時代。
そして、社会人となりその飛べない翼を、もぎ取られた私は、社会の渦に放り込まれた。もう、私は飛ぶことを夢見ることすら出来なくなってしまった。
私は、必死に仕事をこなした。来る日も来る日も上司とパソコンに睨みをきかせていた2年後に、会社の同僚と結婚し子供を産んだ。
その子供は、私そっくりの飛べない翼を持っていた。
飛べない翼は必要だったのだろうか。
お終い
11/11/2023, 11:17:43 AM