夏。
青い海、白い砂浜、かわいい彼女。
控えめに言って最高なんだが、めちゃくちゃ腹が立つ……だって、知らない男が水着姿の彼女を見てる。おい、じろじろ見るな。俺の彼女だぞ??
「一緒に泳ごうよ!」
男共の視線に気づかないのか、彼女は無邪気に俺に手を振る。ダメだ、もうダメだ。我慢の限界。
ずかずかと彼女に近寄ると、自分のパーカーを強引に羽織らせた。
「わっ、な、何?!これから泳ぐのに」
「ダメに決まってんだろ!俺以外に肌を晒してんじゃねーよ!」
手を引いてパラソルの方へと戻る。せっかくの海なのに、と膨れる彼女。ご機嫌取りはあとで考える。なんなら殴られてもいい。
俺は今、太陽の下……開放的になった輩から彼女を守る戦いの最中なんだから。
【太陽の下】
11/25/2023, 11:02:47 AM