作品No.199【2024/10/16 テーマ:やわらかな光】
隣の部屋から、音が聴こえる。時計を見ると、午前二時ピッタリ。お隣さんの、いつもの日課だ。壁に背を預け、壁に耳を当てて、私はしばらくその音に耳を傾けることにする。
優しいメロディーが、時折止まり、変化し、戻り、進み、を繰り返す。
こうして作業をすることを、謝られたこともあった。でも私は、この時間が何よりも癒しだったから、そのまま続けてほしいとお願いした。
今夜の曲は、ひたすら優しい。あたたかく、やわらかな光に、この身が包み込まれているようだ。
目を閉じて、私はその音に身を委ねたのだった。
10/16/2024, 2:59:11 PM