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春爛漫、をそれと感じるようになったのは、社会人になり一人暮らしを始めた頃からだ。

ちょうど今、道路脇に鮮やかなピンク色のツツジが咲き誇り、目の前をモンシロチョウが横切っていった。こういうものがただの背景として流れずに、目にとまることが増えた。

最初は、新しい通勤路で毎日見られる街路樹を「実家のあたりにはない花木だから、見せたら喜ぶかも。親に写真を送ってあげよう。」と、ほぼそんな動機で春の花を眺めていたように思う。
今は自分が見たくて見ていると感じる。

新学期というひとつの季節が去ったので、春爛漫はそこにおさまったのかもしれない。
学生の新学期にはあって、世間の新年度や仕事の期初には与えられないほどの爛漫さを、冬を越えた植物に見ているのだろう。

4/11/2023, 3:10:46 AM