「第四話 ファウシ」
僕が目を覚ますとある喫茶店の中にいた。辺りは深いコーヒーの匂いがする。辺りをキョロキョロとみていると後ろから声をかけられた。
「おっ、起きたね」
「凛さん!」
そこには凛がいた。少し凛も安心した顔をしている。
「すみません、僕記憶がなくて…」
「安心して。それより君に聞きたいことがある」
「な、なんですか?」
凛の顔つきが変わった。真剣な顔だ。
「ファウシを知っているかい?」
ゾワッ背筋を寒気が襲った。何故それを?僕は疑問でしかなかった。ファウシとは動物と人間をあわせたようなものだ。生まれたときに人間だけでなく生物と一緒にいることだ。その生物は様々だ。普通の動物、例えばウサギや虎だ。その中でも普通の動物とはかけはなれた存在の幻獣種がいる。僕は龍だ。その力を今まで利用されようとしていた。それで逃げたしたんだ。あそこから。あの施設は地獄だ。利用できるまで拷問する。苦しみがこみ上げる。そんなことを思っていたら凛さんが話しかけた。
「…私の話を聞いてほしい…」
彼女の顔はひどく暗かった。
12/13/2023, 12:15:12 PM