NoName

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どこ見渡しても光がない暗がりの中。
私はただひたすら、誰かが来るのを待っている。

でも誰も来ないんじゃないのだろうか。出口なんてある訳ないのではなかろうか。なんて、思ってしまっている。


それが1時間、1日、1年と経ったか分からない時だった。
誰かが私を呼んでいる声が聞こえたのだ。

·····よ……ろう

それは優しくて暖かい、どこか懐かしい声だった。
そして淡く小さな光が闇を溶かすように、広がっていき




迎えにきたよ、一緒に帰ろう

10/28/2023, 12:28:10 PM