花束
『君に花束をあげようと思う
でも、漫画とか、アニメとか、小説とかに出てくる、
「100本のバラ」とか、そんな大きいもんじゃない
そんなん、お金かかるし、どこに飾るの?って話だからね
ってか、あの花束もらった人って、どこに飾ってんのかなって、本当に思うんだよね
不思議だな
こんな話してたらずっと終わらないから、今回は終わり
また今度話そうな
それで、俺があげるのは、この手紙と一緒に置いてある、一本のバラ。それが、俺からの花束。
花束?って思うかもしれない。でも、俺からの気持ちは、100本分だから。十分だと思ってな。
受け取ってください。俺からの、最初で最後の、本気の思いだ。』
「なんでよ…」
ある少女の前には、一本のドライフラワーと、手紙の入っていた封筒。そして、ある男が、横たわっていた。
2/9/2024, 12:24:45 PM