徒花

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「10年後の私から届いた手紙」

10年後の自分から手紙が届くなんてありえない話だ。

10年前に書いた手紙を見る事や
10年後の自分に宛てて手紙を書くことは出来るが
未来の自分が書いた自分宛の手紙なんて届くわけない。

けれど、もし本当に届くのならば私はなんと書くのだろうか。

少し想像してみた。

拝啓10年前の私へ

今の貴方は明日が信じられない、それを理由に努力する事を放棄して、蔑ろにしていると思います。

昔の事、あの日のこと、それが今の貴方を苦しめているのも、重荷になっているのも分かります。

でも、こうして私は生きています。

10年後の今日までの貴方の未来は私が保証します。

明日は来る、必ず。ですから死ぬことを恐れて、怖がって努力する事を逃げることは許しません。

言い訳も聞きません。甘えも許しません。

目標があるなら、それに向かってひたすら抗い、挑み続けなさい。

他人を羨むことも自分を悲観することも
他人と自分を比べて自己嫌悪に陥ることも
何一つ私は許しません。

そんな暇があるなら、努力しなさい。

ひたすら、ひたすら目標に向かって前だけをみなさい。

私は貴方が嫌いです。

自分を好きになれと様々な所で耳にしますが
貴方だけは好きになることはないでしょう。

貴方だけは許せない。

だからこそ私は貴方を励まさない。

私は貴方を堕とす、どこまでも、どこまでも、
貴方の敵であり続けます。

ですが、それと同じくらい私は貴方に幸せになって欲しいと思っています。

自分の選択を後悔して欲しくないと。

この10年は私が責任を持って保証します。

だから、どうか未来を変えてください。

私を無駄にしないでください。

何度失敗しても、落ちても、絶対諦めてはいけません。

諦めない限り道はある。

見えなくても、険しくても、決して離脱してはいけません。

進み続けて、己の手で掴み取ってください。

信じることは苦手ですが信じたいです。

応援しています。

決して諦めないで必ず幸せになってくださいね。

貴方の事が大嫌いな10年後の私より。



2/15/2023, 4:01:35 PM