腐女子

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冬晴れが続く休日の午後。

久々に田舎で一人暮らししてる婆ちゃんに電話をかけた。
特に深い意味はなかったが、ニュースで一人暮らしの年寄りが殺される事件が放送されて心配になったというのもある。

トゥルルル・・・・・・

『はいはい』
呼び出し音5回くらいで婆ちゃんが出た。

「久しぶり婆ちゃん元気?孫のかなこだよ」

『おぉ、かなこかい、久しぶりやな〜、婆ちゃんは元気やで』

「こっちは最近冬晴れが続いてて過ごしやすいけどそっちはどう?」

『冬バレー?おおそうかい!冬バレー始めたんかい、寒い中元気やね』

「ん?ご、ご飯はちゃんと食べてる?」

『食べとる食べとる、今日は畑から白菜を取ってきて丸かじりしたわ』

(婆ちゃんなんかおかしくない、、?)
私は祖母の異変を感じ、とりあえず状況を把握しようと質問を続けた。

「え・・・?それ歯とか大丈夫なの・・・?」

『はぁとか?ハートか!婆ちゃんハートはいつでも燃えとるけんのぉ』
婆ちゃんが電話越しに笑う。

『今も爺ちゃんとくっついて寝るくらいラブラブやけん』

私はその言葉でお婆ちゃんがボケてる事を確信した。

「お婆ちゃん、お爺ちゃんはもう5年前に亡くなってるじゃない、、」

『ん?かなこもしかして本物かい?』

祖母の言葉に?マークが飛び交う。

「本物ってどういうこと?本物に決まってるじゃない!」
少し語気を強めて言う。

『いや、オレオレ詐欺かと思ったけん、ボケたフリしたんだわっ』
大笑いする祖母。  

(こんのクソババア、、心配したちゅーの!)

若干腹立たしさを覚えながらも、元気な祖母に安心したのでまぁ良しとした。

1/5/2025, 10:49:41 AM