「はー…よかった!」
この充実した読後感。
今回読んだ小説は、友達0人で無趣味のOLがありのままの自分を肯定するまでの物語だった。
日々を無為に過ごす自分と主人公が重なり、自分も救われた気がしている。
これを書いた人とは気が合いそうだ。
さっそくSNSで作者の名前を検索する。
「○○、と…おー出てきた。あ、既婚の方なんだ。」
かすかに胸のざわつきを覚えたが、無視して続ける。
「家族の写真も。あ、このカフェおしゃれ。自撮りもある、可愛い人だな。」
メディア欄を眺めるのにも飽きてきたのでスマホを閉じる。
先程まで高揚した気分でいたのに、今ではすっかり冷めてしまった。
脇に置いた本に目をやる。
この本、どうしようかな…メルカリにでも売るか。
お題「もう1つの物語」
10/30/2023, 12:10:03 AM