知ってるか、と得意げに話しかけてくる僕。
「人って本当に絶望したとき 笑みが溢れるモンなんだぜ」
ニシシ、と茶化すような笑顔で 僕の傷付いた心なんか
お構いなしに顔を覗き込んでくる 無神経な僕。
「……じゃあ、今の僕は笑ってるのか?」
「そりゃあもう、酷(ひで)ぇ顔さ。真顔の方がマシだね」
相変わらずの軽薄な人柄に 思わず苦笑する。
さすがは [悪ガキ時代の僕] だ。
僕らの目の前では既に 凛々しい顔をした [僕] がいる。
「毎度思うけど [一皮剥ける] ってのは命懸けよなァ」
「……まぁ、実際 僕たち死んでるもんな」
――今度は上手くいくといいな。
死んだ僕らの分も生き抜いてほしい。成長してほしい。
まだまだ青臭い 不完全な僕。
2023/08/31【不完全な僕】
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私事で恐縮なのですが、「書いて」をインストールして
早くも1年が経過いたしました。
応援してくださる皆さま いつも励みになっております。
本当にありがとうございます。
これからも精一杯 物語を綴らせていただきます。
「誰かに夢を魅せたい」。
Sweet Rain
8/31/2023, 3:24:07 PM