コノハ

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【風邪】

「こほっ、こほぉっ…はぁ~~」

やってしまった。
風邪なんて引くつもりなかったのに…。
今日は大事なプレゼンの日だった。
それなのに…。

「こほっ、こほっ!あ"〰️ー」

もうやってられない。
いっつもそう。肝心な日に限って私は体調を崩したり、熱を出してしまう。
本当に嫌になる。

「あいつ…大丈夫だったかな?」

私が熱を出したため今日は、今日まで一緒にプレゼンの準備をしてきた後輩が私の代役を勤める。彼もうちの会社に来て、随分経った。そろそろ私の元を卒業してもいい頃。
…それは嬉しさと共に少しだけ寂しい気もする。

「そろそろ終わった頃だな」

私は脇に置いてあるスマホを手繰り寄せ、開いた。

"お疲れ様です。
今日はごめんね。
プレゼン大丈夫だった?"

簡単な文をメールで送った。すぐに返信なんてこないと思った。それなのに。

"お疲れ様です!
体調は大丈夫ですか?
安心してください!プレゼン上手くいきましたよ!先輩の思いもしっかり伝えてきました"

「マジか…」
それはなんだか気恥ずかしい。
けど、
「上手くいったなら良かった」

"本当にありがとう。良く頑張ったね"

"はい、ありがとうございます!
ただ…"

"どうした?何かあった"

"いえ、ただ、やっぱりとなりに先輩がいなくて少し寂しかったです"

「!?」

"だから、早く風邪直して、また元気な顔俺に見せてくださいね!じゃあ、お大事に"

「…また、熱上がりそう」

下がったはずの熱は再び頬を熱くさせた。

12/16/2024, 11:11:44 AM