夕飯が終わり、ソファに座ってのんびり本を読んでいると、彼が横座りで隣に座った。私の腰に腕を回して肩に顔を埋める。
「横向きましょうか?」
「うん、俺のこと背もたれにして」
身体を横に向けて寄りかかると、彼は体勢を変えずに私の肩にすがる。
「あ、来週のシフト、スマホに送っておきますね」
「分かった〜、休みは?」
「ちゃんと合わせましたよ〜」
「でかした〜」
そう言うと、肩に埋まっていた頭がグリグリされてくすぐったい。
「あははは、やめてください。くすぐったいー」
少しグリグリ続けた後、頬に温かいものがちゅっという音と共に触れる。
「明日、終わり早いよね?」
「はい」
「じゃあ、夕飯は外で食べる? 新しいお店できたみたいだから行こうよ」
「行くー!!」
大きく返事をしながら、背中を伸ばして手を大きくあげる。それは身体を思いっきり彼に押し付ける状態だ。
そんな感じで、とりとめもない会話を続ける。こんななんでもない時間が幸せで仕方がない。
おわり
二一五、とりとめもない話
12/17/2024, 12:21:29 PM