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【もう二度と…】


「ほんっとリア充って羨ましいわぁ」

「そうかなぁ、私はフリーの方が自由でいいと言うか、たくさんの選択肢があるじゃん」

「なーに言ってんだか!羨ましくて心から爆発お願いいたしますって感じだよぉ~」

「あはは、そのうちいいひと見つかるから大丈夫だって」

「ん~そう…?そうだといいなぁ」

「そうだよ。選択を間違えなければ、だけどね…」

フリーの友達を見ながらつくづく思う。
心から。本当に好きだと思う人以外は付き合っては行けない。
しかし私は選択を間違えてしまった。
意地を張るための付き合いなんて絶対しちゃダメ

冷静な今考えると分かる。あんなに想っていなければ…きっと辛くならなかった……こんなに恋が辛いなんて、

私の最初で最後の恋は、あの時無惨にちってしまったのだ

――――――――――――――――――――――

「ねぇ……何でこんなこと言ったの…?信じてたのに…」

「悪気はなくって…、ただ出来心というか」

「もういいよ……」

「ほら、拗ねちゃったじゃん!謝りなよ!!てか何したかほんとにわかってる??」

「あ、う、うん。不適切な発言をして傷つけてしまいました…」

「ごめん、私もう行くわ…」

「あ、!ちょっとまだ謝罪貰ってないよ!!
ほらー!行っちゃったじゃん!」

「巻き込んでごめん。」

「謝る人間違えてるでしょ!!本人にいいなよ!私はいいの!」

教室に出て少しした所までも、友達の声は高く響いた。好きな人に言われた言葉があまりにも衝撃的すぎて、私は裏切られた気持ちに虐げられていた。
そして遂にはその日謝罪を貰えなかった。

取り合ってくれた友達への謝罪はしっかり聞こえた。
でも、私への謝罪をしてくれなかった。
裏切られたという気持ちに、謝罪をされなかったことから来る相手から見た私の価値の低さに心が苦しくなった。

「私って…何されても謝罪なんて必要ないと思われる人間なんだ……

きっと今までもそうだったんだ、一緒に遊んでくれた時も、手を繋いでくれた時も、
私……、好きなのに………相手はなんとも思ってなかった、なんなら可哀想な奴だとでも思われてたんだ

どうして…、私、何がダメなのかな……、、

裏切られた今でも私は好きで好きでしょうがないのに……」

すごく辛かった……つい、この苦しい気持ちを吐き出したくて、ある人に相談に乗ってもらった。

思っていたことを思うだけでなく具現化することで気持ちを整理してやるべきことを見つけられた。
話すことが大事だという事がよくわかった経験だった。

そしてそれから少し経ったあるクリスマスの日
私は相談に乗ってくれた人から告白された。

正直好きではなかった。
全く好きなタイプと真逆だった

けれど、私はその人の手を取った。
きっと私は、好きな人に意地を張りたかったのだ。
もう私は居ないんだと。

そして私は、自分で自分の気持ちを踏みいじった

――――――――――――――――――――――

「私の恋はもう二度と実らないんだ…」

「え?」

回想を巡らせている間に、遂口に出てしまっていた。
相手が勘づいて変な気を使わせる前に早口で訂正した。

「なんでもないよ!」

「そう…?」

「うん、なんでもない。」

絶対に、選択は間違えては行けない。

3/24/2025, 12:48:56 PM