《君の奏でる音楽》
涼風にさざめく草木
少し緩くなった窓からの日差し
真剣な顔で机に向かう貴方
長い指がめくる紙
滑らかに紙の上を走るペン
微かに届く緩やかな吐息
貴方の音を余さず聞き取りたくて
私は静かに目を瞑った
貴方の紡ぐ音に私の奥から響く想いが重なって
忘れられない音楽になった
僕の悲しみに涙し
僕への理不尽に怒り
僕の幸運を喜ぶその人は
あちこちに視線を踊らせ
楽しそうに声を上げて笑い
跳ねるように駆けて行く
数多の行動は時に僕を驚かせるけれど
それはまるで狂詩曲のようで
いつも僕に笑顔を運んでくれる
疑念は徐々に小さく
心の温もりは大きくなっていく
その急速な変化に気付いて望んだ
二人で歌う終わりのない歌を
8/12/2024, 11:32:52 PM