一年後
(5/8 「一年前」の続き)
夢のような舞台上での日々はあっという間に過ぎ去った。そして一年後、私は結局、何者にもなれなかった。
だが、めげずに舞台に立ち続けた。
何者にもなれない代わりに何者にでもなれる力を得た。人前に立つということは普段の自分を跡形もなく殺して、役の人生を生きることだった。
それが楽しくて嬉しくて幸せでたまらない。
一年後も私はきっと舞台の上で数多の役の人生を生きるだろう。
何者でもない私が何者にでもなれる。と、舞台は教えてくれたから。
5/13/2026, 10:42:51 AM